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ICM: Violence Workshop

Posted by 蛍乃煌夜 on 17.2011 呟き:医学部1年(Aug 2010 - Jun 2011)   2 comments   0 trackback
今日はちょっと前の水曜日のICMでやった「Violence Workshop」についてご紹介したいと思います。このワークショップ形式授業では、暴力、もしくは性的暴行に関連するトピック20の中から自分の興味があるワークショップを2つ選び学びます。1ワークショップあたり20人の学生+1,2人のインストラクター。私が選んだ2つのワークショップについてお話しますね。私的になかなか衝撃的だったので。

【ASSESSMENT AND IDENTIFICATION OF SEXUAL VIOLENCE】
性的暴力を受けた患者をどう見つけ出し、対話をするかについてのワークショップです。実際に幼少時に性的虐待を5年間受けた経験があり、今はソーシャル・ワーカーとして働くAさん、そして性的虐待を受けた人を援助しているシェルター運営者のインストラクターが講義をしました。凄いと思ったのはAさん…自分の悲惨な経験を生かし、同じような被害者を助けるため日々頑張っているそうです。知らなかった事実&これは今後に生かせる…!と思ったキーポイントを書き出してみます。

<被害者の見つけ方>
①流産、中絶の数が異常に多い
②ERに毎回異なった理由で繰り返し訪れる

不自然な痣や傷がある、というのはよく知られていますが、上記の二項目は知らなかったので「え、そうなんだ…」って思いました。そういえば、私が以前ERで医療面接した患者さんの2人に①が当てはまるじゃないですか…。

心臓発作でERを訪れた45歳女性:HIV歴が18年で、流産が6回、中絶が3回。
腰痛でERを訪れた60歳女性:流産10回、中絶が5回。

っていう患者さんがいたんですが。当時、「え!?流産10回!?中絶5回!?(え、ちょ、なな、マジですかそれ)」って今から考えると内心ドン引きしたんですが、そういう意味だったんですね…。

インストラクター曰く、「もしかしたら」と思った患者さんには以下のことを聞く必要があるそうです。

「自分の意思に反する性行為を強制されたことはありますか?」
「自分が不快だと感じるような、体の触れられ方をされたことがありますか?」
「身近な人間から暴言を吐かれたり、暴力を受けたことがありますか?」

聞かれない限り、自分から話す患者はなかなかいないので、医療従事者が気づかなければいけない問題だと強調されました。そして専門家からヘルプを受けられるよう、シェルターの場所、ソーシャルワーカーの連絡先を患者に伝えましょう、と教わりました。

ということは、今思えば虐待を受けていた可能性の高い患者さんを、私は二人も見過ごしていたって事ですよ。なんてこと…!貧困層には特にそういう被害者が多いそうなので、今後は気をつけていきたいと思います。


【THE DISEASE OF VIOLENT TRAUMA: CASE PRESENTATIONS AND DISCUSSION】
こちらはトラウマセンターの実情について、トラウマセンター勤務の外科医、Dr. R からお話を伺いました。アメリカの主要病院では、ER(救急病棟)とトラウマセンターが分かれています。トラウマセンターは緊急手術を要する患者が行くところで、例えば銃創や刺し傷など、暴力がらみの患者はココへ運ばれます(c.f. ERは心臓発作などその他の急病)。ちなみにうちの医学部のJ病院トラウマセンターは地元でとっても有名で、警官の間で「撃たれたらJ病院のトラウマセンターへ!」と言われるほどだそうです。へー!

プレゼンされたケースの数々は突っ込みどころ満載なものばかり。

ケース1: 知的障害を持つ17歳少年が、公園で警官に誤って撃たれてトラウマセンターへ。胸に銃弾を受け、瀕死の重態。

えーとですね、公園で警官に誤って撃たれたってどういう意味ですかね?加えて何より私が驚いたのは、これが新聞にすら載らなかったって事実です!載せるに足らないニュースって事ですYO!まじでありえない!!Dr.R曰く、「誰も聞き込みにすら来なかった」だそうです。エー…。

ケース2: 腹から刃渡り25センチの包丁を生やした(!)46歳の男性がトラウマセンターへ現れた。「酔っ払ってさー、妻に刺された」とのこと。

∑(゚□゚;) つ ま に さ さ れ た! Dr.R曰く、「騒いでたけど普通にしゃべってたから、コイツは大丈夫だろうと思って手術したら、案の定大丈夫だった。内臓損傷なし。こういう人に限って悪人が多いんだよね~」。…そうですか…。おなじく新聞にも載らず。

ケース3:ギャングの闘争で首を刺された17歳男性がトラウマセンターに搬送される。CTスキャンにより、刃物はC1とC2の間を横切るもギリギリで脊髄を避けていた。

ちなみに、トラウマセンターに収容された患者の入院部屋には、本名は一切表記されないようになっているそうです。患者はコードネームで呼ばれるとか。なぜかというと、ギャングが殺し損ねた敵対メンバーに止めを刺すため、トラウマセンターに押し入ることがあるから(!) だからどの患者がどこにいるかわからないようなシステムになっているのです!って、ど ん だ け…!

次はこの2つ。

ケース4:公園で遊んでいた女児9歳が、近所で勃発したギャング闘争の流れ弾に当たり、トラウマセンターに搬送される。銃弾は尻を貫通していたため、後遺症が残ることが予想される。

ケース5:17歳少年が学校でクラスメイトに刺され、トラウマセンターへ。ナイフは5センチほど右胸に刺さっていた。

どれもこれも耳を疑うような内容ですが、一つとして新聞に載っていません。理由は簡単、珍しくもなんともない事件だから…( ̄□||||!! Dr.R曰く、「僕には娘がいるんだけど、こんなキケンな地域にある小学校へうちの娘は行かせられないから、僕はわざわざ高い学費を腹って遠くの名門校へ娘を通わせてるよ!」だそうで…。

地域によってものすっごい差があるアメリカ。想像以上です。突っ込みどころが多すぎて、もうどうしたらいいのかわかりません。日本がいかに安全で平和な国か、よっくわかりました。


話は変わりますが、母校の大学の出身学部より、セミナーのゲストスピーカー(講演者)にお呼ばれしてしまいました!プリメド(メディカルスクールを目指す現在の学生)にアドバイスをする、というのが目的で、ディナー(ビュッフェ)+パネルディスカッション形式だそうです。ホテル代も交通費も大学持ち。素晴らし~vv や、なんか感慨深いですww という訳で、母校に月~火曜日まで出張してきます(^▽^)ノ


相変わらず、面白くわかりやすい記事でした。
いつもありがとうございます。

なんとも怖いですね。記事にすらならないほど、
頻繁にそのような事件があるとは・・・。
確かに、日本はかなり安全な国ですね。
けれど、自殺したくなる可能性は高いです(汗
2011.04.23 04:50 | URL | じょにぃ #7RorUgFk [edit]
>じょにぃさん
こんなキケンな地域もありますが、日本みたいにとっても安全な地域もあります!私が以前まで住んでいたところは、夜中2時に一人で出歩いても平気なほど治安が良かったです。要は場所それぞれで、記事にした地域は特に極端に治安が悪いところなのです。
2011.04.25 12:41 | URL | 煌夜 #- [edit]


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Author:蛍乃煌夜
高校卒業までは普通に日本の公立の学校に通う。高校の時、1年間アメリカで交換留学をしたことをきっかけに、アメリカの大学を受験し入学。大学を卒業後は3年間アメリカで社会人として生活。その間、アメリカの医学部(メディカルスクール)を受験し無事合格。2010年8月より医学生生活スタート。

 
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