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通訳を通して患者と話すこと

Posted by 蛍乃煌夜 on 05.2014 呟き:医学部4年生(May 2013 - May 2014)   0 comments   0 trackback
あけましておめでとうございます。アメリカでの医学部も残りあと5ヶ月となりました。今まで応援してくださった方々に感謝!これからも当ブログとツイッターをよろしくお願いいたします。

少し前に病院に存在する通訳システムについてツイートしたことがありましたが、今日はそれについて詳しく説明したいと思います。

アメリカといえば人種の坩堝。地域によってはもちろん単一…なところもありますが、大都市になれば移民も沢山、患者さんの間で話されている言語もすごい数に上るわけです。例えば。私が以前外科でローテーションしたA病院では、朝の回診で

一人目の患者:広東語を話す中国人(英語は全く話せない)
二人目の患者:ロシア語を話すロシア人(英語は全く話せない)
三人目の患者:アラビア語を話すエジプト人(英語は全く話せない)
四人目の患者:イディッシュ語を話すユダヤ人(英語は全く話せない)
五人目の患者:スペイン語を話すホンジュラス人(英語は全く話せない)
六人目の患者:マンダリンを話す中国人(英語は全く話せない)
…以下略

という日があり、英語を話す患者さんのほうが少数派、という事もありました。ここで登場するのが通訳です。通訳、と言っても大まかに三種類の通訳が存在し、それぞれに長所と短所があります。

■1:医療通訳プロによる実際の”人”の通訳
こちらは病院によりけりですが、例えば「うちの病院には圧倒的にヒスパニック系の患者が多い」という、単一言語が多数派に上る場合に可能な選択肢です。病院側が医療通訳の専門をする実際の通訳の人を雇っており、通訳が必要な場合、医療従事者が通訳を電話で指定場所(クリニック、入院病棟など)に呼び出して通訳をして貰います。以前中国系の患者さんが多いB病院でローテーションをしていたころ、広東語・マンダリンのできる通訳さんが何人かB病院で勤務していたため、しょっちゅう呼び出してコミュニケーションを手伝ってもらいました。

長所
・患者さんにとっては目の前にいる実際の通訳さんを通しての通訳なので、話しやすい。
・ジェスチャー・ボディランゲージ使用が可能
・プロによる通訳なので、通訳ミスが少ない
・家族に対する守秘義務がきちんと守られる

短所
・通訳の人が指定場所に来てくれるまで待たなければならない(通訳さんが多忙な場合、30-60分も待たされる事も)
・多言語に対応できない(スペイン語の通訳はいるけどロシア語の通訳はいない、など)
・対応していない時間帯がある(夜中や週末など)

■2:医療翻訳プロによる電話通訳
もっともポピュラーな方法です。クリニック、病室もしくは救急病棟にある備え付けの電話(受話器を二つつなげたたものや、携帯電話を2つ)から指定された番号に電話し、希望する言語を伝えて通訳を呼び出します。例えばうちの付属病院ズでは Pacific Interpreters という通訳専門の会社を使用しており、サイトによれば200ヶ国語に対応可能だそうです。

実際に使用している様子はこんな感じです。


ちなみに今まで私個人はココを通じてマンダリン、広東語、スペイン語、ロシア語、ハイチ語、セルビア語、アルバニア語、ベンガリ語、韓国語、ヒンズー語、ベトナム語、アラビア語…の実に12ヶ国語の通訳さんにお世話になりました。

長所
・待ち時間が短く、すぐ対応してくれる(待ち時間の平均は30秒以内)
・多言語に対応可能
・24時間いつでも使用可能
・プロによる通訳なので、通訳ミスが少ない
・家族に対する守秘義務がきちんと守られる

短所
・ジェスチャー・ボディランゲージ使用が不可能
・ミスコミュニケーションがおこる可能性が、目の前にいる人を通じての通訳より高い

■3:付き添いの親族や友人を通しての通訳
説明するまでもなく一番手軽で、患者さんもそれを希望する場合が多いです。しかし、弊害もその分沢山あります。患者さんがプロの通訳を断らないかぎり、使用を避けたほうがよい、とされている方法です。

長所
・患者さんがリラックスして話しやすい
・通訳を呼ぶ手間が省ける
・ジェスチャー・ボディランゲージ使用が可能

短所
・プロではないので医療の専門用語を知らない場合が多く、通訳ミスが多い
・プロではないので、自分の解釈を勝手に加えたり端折った通訳をする親族・友人が多い
・家族に対する守秘義務が守られず、プライベートな情報を聞き出しにくく、患者も話さない


長短いろいろありますが、三種類とも経験した私の意見では、2の方法が一番総合してよかったと思います。

下はうちの病院で取った写真です。
外来の廊下に張られていた「無料の通訳お付けします!」の告知。通訳を通して医療従事者とコミュニケーションする、というのは患者の権利だと考えられているからです。

interpreter service

さすが、アメリカですね!2020年東京オリンピックも近づいておりますし、今後日本に訪れる外国人の数は増えていくでしょう。日本にもこういうサービスを提供する病院がでてくるといいですね。
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プロフィール

Author:蛍乃煌夜
高校卒業までは普通に日本の公立の学校に通う。高校の時、1年間アメリカで交換留学をしたことをきっかけに、アメリカの大学を受験し入学。大学を卒業後は3年間アメリカで社会人として生活。その間、アメリカの医学部(メディカルスクール)を受験し無事合格。2010年8月より医学生生活スタート。

 
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